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柘榴坂の仇討(ざくろざかのあだうち)

Posted by ころーにゅ on 21.2014 映画   0 comments   0 trackback
中井貴一主演の映画「柘榴坂の仇討」を観た。
しっとりとして端正な印象の日本映画だ。
雪の降る中、凜と咲く一輪の紅椿が物語を象徴していた。

井伊直弼役の中村吉右衛門が、まず素晴らしい。
主役の志村金吾(中井貴一)の、井伊直弼への思いが
この物語を成り立たせていて、
それが驚きでもあり、一つの大きな謎の答えでもあるのだが、
その井伊大老の「素」の人柄の魅力と風格とを、説明抜きで納得させる。
歌舞伎の人間国宝が、映画にも出演してくれるのはありがたい。

中井貴一の品格と台詞の説得力はさすが。
立ち姿が義を重んじる武士そのものだし、愚直さや柔らかさもある。
人力車夫に身をやつしている仇役の阿部寛は、口数の少ない男の魅力を充分に感じさせてくれる。
薄明かりの中で、黒々とした影をまとう姿がいい。
司法省の警部役の藤竜也が出色で、武士でもあり、江戸っ子でもあり、
今は新政府の役人になっている男を好演していた。
客人にも「一言申す」気の強い妻の、その個性を殺さないのも男の度量なのだと感じさせてくれた。
藤竜也演じる秋元和衛との会見が、主人公金吾の決断に与えた影響は少なくないだろう。

この映画は、見せかけの派手さのない、しっかりした作りで、
しかも、新しさがある。
武士の「義」を描きながら、「情」がストーリーを動かす点。
それから、幕末から明治初期にかけての、世情や価値観の急激な変化と、
「変わらないもの」の対比。
変わらないもの、というより変わってほしくないもの、
生きる上で大事にしたいものが
地に足のついた描かれ方をしていて、
心が揺さぶられた。
男と男の対決を描く時代劇でありながら、女の存在感と役割に重みがあったことが、特に新しいと思った。
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